参考文献はこちら

2025年07月27日

とりあえず、打綿まくり

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打綿まくり(うちわたまくり)

主な出身地:島根

島根県八束郡玉湯町本郷(現・松江市)に伝わる。
純白の打綿のお化けで、ふんわふんわと人についてくるが、捕まえようとすると遠くへ行ってしまう。ヨシチという男がおイトという女に恋をして、夜に寂しい道を通って逢いに行こうとしたとき、打綿まくりが現れて「ここまでおいで」と、ふわふわふわふわ動いた。ヨシチはそれを追いかけて鳥取の弓ヶ浜まで行ってしまったという。(『島根県八束郡玉湯町民話集』)

(日本怪異妖怪事典 中国(笠間書院) より引用)
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2025年07月26日

とりあえず、三つ足のゴット

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三つ足のゴット(みつあしのごっと)

主な出身地:石川県
(※このあと記される「筆者」は私のことではありません)

筆者命名。石川県石川郡小口村尾添(現・白山市尾添)に伝わる。
尾添では蛙のことをゴットと呼ぶ。尾添の上の方に野平という平地があり、そこの目付谷川寄りの所にある窪地をゴッタ窪(ゴットヶ窪)と呼ぶ。ここには四〇〇壺ほどの池があり、三本足の蛙が棲んでいた。この蛙は年に一人ずつ人を捕って食べるので、村の庄屋が何とか退治できないかと考えた。そして、池の土手を破って水を流してしまえば、蛙も棲めなくなるだろうと考え、実行した。蛙は棲んでいた池に水がなくなったので、目付谷川を下って瀬戸のお鍋岩の下の淵に棲み着いた。それから、尾添の川筋で事故死があると、村人はお鍋の三つ足ゴットの仕業だろうと話したという。
[参考文献]尾口村史編募専門委員会『石川県尾口村史第二巻 資料編二』

(日本怪異妖怪事典 中部(笠間書院) より引用)
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2025年07月24日

とりあえず、真桑瓜のばけもの

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真桑瓜のばけもの(まくわうりのばけもの)

主な出身地:京都

与謝蕪村『蕪村妖怪絵巻』({妖怪百物語絵巻』収録)にあるもので、瓜の頭をした足軽のような怪物に「山城、駒のわたり、真桑瓜のばけもの」と書かれている。
狛村(京都府精華町)は真桑瓜の産地として知られる。

(日本怪異妖怪事典 近畿(笠間書院) より引用)
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2025年07月23日

とりあえず、目玉の化物・膝目

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目玉の化物(めだまのばけもの)・膝目(ひざめ)

主な出身地:群馬

ひざぼうず(膝)に目の玉がついているという妖怪。「膝目」とも。
群馬県松井田町(現・安中市)に伝わるもので、大武士神社に出たとされ、「そんなものが出るはずはない」と出かけて行ったひとが、神社で出会ったひとに「それはこういうものか」と二つの膝目を見せられ、驚いて逃げ帰ったと語られる。
[参考文献]群馬県教育委員会『松井田町の民俗 坂本・入山地区』

(日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院) より引用)
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2025年07月22日

とりあえず、さだ

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さだ(さだ)

主な出身地:青森

青森県西津軽郡赤石村(現・鰺ヶ沢町)に伝わる、行逢神や餓鬼憑きの類。
山道でこれに憑かれると鼻水が出るという。また、道を歩いていて急に腹が減ることを「サダが立つ」という。(柳田國男『山村生活の研究』)名前の意味は未詳。

(日本怪異妖怪事典 東北(笠間書院) より引用)
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2025年07月21日

とりあえず、動く交通標識

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動く交通標識(うごくこうつうひょうしき)

主な出身地:北海道

現代に伝わる怪異。日高管内の三石町(現新ひだか町)と浦河町の間にある冨里という場所には「止まれ」の交通標識がある。一人で車を運転しているとき、この交通標識に近づくと、標識がくるくると回ったり、浮かび上がったりする怪現象が起きるという。
合田一道著『北海道 幽霊の住所録』にある。同書によれば、この場所は三石にいる婚約者に会いに行く途中、女性がダンプカーで轢かれた場所なのだという。

(日本怪異妖怪事典 北海道(笠間書院) より引用)
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2025年07月20日

とりあえず、佐尾鼻の怪獣

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佐尾鼻の怪獣(さおばなのかいじゅう)

主な出身地:長崎

長崎県南松浦郡新上五島町の佐尾鼻の辺りに出たという怪物。
野村純一「江頭源次報告ノート」『柳田国男未採択昔話聚稿』に記載されている。昭和の頃、夜に漁をしていた漁船が大きな鰐のような怪物に襲われた。漁師が船先に移動すると怪物もそちらに回り、船尾に逃げると怪物も回り込んだ。助けを求められた仲間の漁師の一人が、先端に包丁を括りつけた竹竿を怪物の口に放り投げ込んだことで怪物はどこかへと姿を隠したという。
(人文社編集部『日本の謎と不思議大全 西日本編』、山口敏太郎・天野ミチヒロ『決定版! 本当にいる日本・世界の「未知生物」案内』)

(日本怪異妖怪事典 九州・沖縄(笠間書院) より引用)
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2025年07月18日

とりあえず、すもとり岩

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すもとり岩(すもとりいわ)

主な出身地:愛媛

愛媛県宇和島市蒋渕に伝わる。
二つの岩が相撲を取っているような形でくっついているものがあり、これをすもとり岩と呼んでいる。畑を作る時にこの岩を引き離そうとしたところ、火が出たのだという。
[参考文献]中央大学民俗研究会『常民』通巻二一号

(日本怪異妖怪事典 四国(笠間書院) より引用)

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2025年07月17日

とりあえず、涙嘗め

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涙嘗め(なみだなめ)

主な出身地:鳥取

鳥取県気高郡青谷町澄水(現・鳥取市青谷町澄水)に伝わる。
ある家では、あまだ(農家の中二階の物置)には涙嘗めという、泣く子の涙を嘗めるお化け婆さんが棲んでいる、あるいは破風から家を覗いて入ってくるといって子供を怖がらせた。この話を聞いた子は泣くのをやめたという。(『青谷町の伝承』)

(日本怪異妖怪事典 中国(笠間書院) より引用)
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2025年07月16日

とりあえず、クブシックリ

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クブシックリ(くぶしっくり)

主な出身地:長野

長野県伊那市西箕輪羽広に伝わる。
夕方頃に、道端のくぶしの木(コブシのことか)の下を子供が通ると、クブシックリが顔に張り付くのだという。
[参考文献]『長野県史 民俗編』二巻三 南信地方 ことばと伝承

(日本怪異妖怪事典 中部(笠間書院) より引用)
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2025年07月15日

とりあえず、大腕

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大腕(おおうで)

主な出身地:京都

京都府和知町(現・京丹波町)に伝わる。昔、上栗野と仏主との間の道を一人の浪人か武者修行者が通ると、山のほうから「出すぞ」と大声がした。「出してみよ」と言うと大腕が出てきたので、武士はそれを切り落とした。その後、恐ろしさに腕を葬りお堂を立て昿折地蔵として祀ったという。この地蔵は腕の痛みやひじの病気を治すとされ、治った際は板で腕の形を作り供えるが、近年は代わりに紙に腕を描いたものが多いという。
甲田勝衛『和知町 石の声風の音』にある。

(日本怪異妖怪事典 近畿(笠間書院) より引用)
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2025年07月14日

とりあえず、擂木鳥

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擂木鳥(れんぎどり)

主な出身地:不明

擂粉木に羽根や目が生えて鳥のようになったもの。
「擂木に羽根」(ありえないこと、といった意味)といった画題で、鳥羽絵に描かれていたものが広く描かれるようになったもので、江戸では豆絵(画面を細かく区切ってたくさんの絵が描きこまれている形式のおもちゃ絵)などにこのかたちの妖怪も描かれていることが多い。
熊本県などでいわれる「木心坊」という妖怪は、椿の木でできた擂粉木が化けるとされることから、平成以後この擂木鳥の画像が結びつけられて絵に描かれることも多いが、もともとの要素が異なる存在同士(擂粉木の伝承に擂粉木の画像)を当てはめあっただけに過ぎず、直接の関係性は全くない。
[参考文献]別冊太陽『日本の妖怪』、湯本豪一『今昔妖怪大鑑』

(日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院) より引用)
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2025年07月13日

とりあえず、やちべこ

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やちべこ

主な出身地:青森

平尾魯仙『合浦奇談』にある怪物。
文化年間(一八〇四〜一八)、下相野村(現・青森県つがる市)の者が加納村の卑湿地(湿気の多い低地)に泥炭(堆積した植物が石灰化したもので、水分を多く含む)を採りに行ったとき、体長五尺で幅三尺ほどの手足も目口もないものを土から掘り起こした。それは海鼠に似て全身が黒く、背に二条の筋があり、腹には数百の笄蛭が付着していた。居合わせたある人は、これを「卑湿地ベコ」だろうと語った。昔からこの地に雌雄二匹が棲息し、殺せば必ず祟りがあるといわれていた。ゆえに傷つけず放置していると、ぬめり歩いて土中に帰ったという。(『谷の響 付 合浦奇談』)

(日本怪異妖怪事典 東北(笠間書院) より引用)
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2025年07月11日

とりあえず、コマヒキ

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コマヒキ

主な出身地:北海道

和人に伝わる妖怪。江差、松前の地域で河童を指して呼んだ言葉。
柳田国男著『山島民潭集』にある。漢字表記は「駒引き」だろう。河童には馬を川に引き込む悪事を行うとされることが多く、そこから生まれた呼び名と考えらる。

(日本怪異妖怪事典 北海道(笠間書院) より引用)
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2025年07月10日

とりあえず、アサンドヤマヌチュウトラミンチクウ

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アサンドヤマヌチュウトラミンチクウ(あさんどやまぬちゅうとらみんちくう)

主な出身地:鹿児島薩南諸島

鹿児島県大島郡徳之島町でいう怪鳥、もしくはフクロウの俗信。阿山堂山(アサンドヤマヌ)の人取り(チュウトラ)耳梟(ミンチクウ)の意。
徳富重成「徳之島の怪異―尾母を中心とした―」(『雑記集成』三)に紹介されているもの。
ミンチクウは梟の一種で、ミンとは耳、もしくはこの鳥の鳴き声に由来するという。人を迷わし連れ去っては命を奪うとされる。(黒史郎『ムー民俗奇譚 妖怪補遺々々』)

(日本怪異妖怪事典 九州・沖縄(笠間書院) より引用)
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2025年07月09日

とりあえず、笑い栂

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笑い栂(わらいつが)

主な出身地:高知

高知県安芸郡奈半利町の辺りに伝わる。
野根山街道の道中に栂の木がある。嘉永年間(一八四八〜五四)の頃、米ヶ岡の浜渦寿之助という樵が山を登っていると、頭上から突然天地も震えるほどの叫び声が聞こえてきた。驚いて下山を始め、坂の途中の木の下で休んでいると、今度は木の上から何ものかの大きな笑い声が聞こえてきた。無我夢中で逃げ帰ってみると、足の指が全て切られて形もなかった。それ以来、この木のことを「笑い栂」と呼ぶようになったという。

(日本怪異妖怪事典 四国(笠間書院) より引用)
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2025年07月08日

とりあえず、人形峠の霊

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人形峠の霊(にんぎょうとうげのれい)

主な出身地:岡山と鳥取の境にある人形峠

鳥取県東伯郡三朝町木地山と岡山県苫田郡鏡野町上齋原の境をなす人形峠に出没する霊の数々。
同地はいわゆる心霊スポットして名高く、体の関節が奇妙な方向に曲がった男の霊が出る、夜に子供の靴だけが歩いていた、濡れた女が立っていた、赤ん坊が泣いてたので近づくと姿を消したなどの様々な怪異談が語られている。(並木伸一王著『47都道府県 あなたの県の怖い話』)

(日本怪異妖怪事典 中国(笠間書院) より引用)

人形峠に伝わる伝承は他にも「人形峠の蜘蛛」「人形峠の化物」「蜂王」などがある
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2025年07月07日

とりあえず、こんか虫

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こんか虫(こんかむし)

主な出身地:福井

福井県今立郡河和田村(現・鯖江市河和田町)に伝わる。
莇生田で戦があった時、ある大将が稲株につまずいたために殺されてしまい、その時に「俺はこの稲のために負けたのだ。この恨みはきっと晴らすぞ」と言った。それからこの大将の魂が「こんか虫」となって付近の田に付いた。そのため、蒲生田では毎年七月二三日に、小学生が青年団がこんか虫送りという行事をするようになった。
[参考文献]鯖江女子師範学校郷土研究部『福井県の伝説』

(日本怪異妖怪事典 中部(笠間書院) より引用)
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2025年07月06日

とりあえず、トイレ小僧

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トイレ小僧(といれこぞう)

主な出身地:兵庫

兵庫県神戸市のある小学校で昭和二〇年(一九四五)頃の話としてある。便所にはトイレ小僧がいて、悪い子の尻を下からペロりと舐めるという。
松谷みよ子『現代民話考7』にある。

(日本怪異妖怪事典 近畿(笠間書院) より引用)
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2025年07月05日

とりあえず、赤ふんどし

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赤ふんどし(あかふんどし)

主な出身地:茨城

『土浦の石仏』にある怪異。
茨城県笠師町の外れにあるという稲荷神社「正一位亀城稲荷大明神」は土地の人からは「赤ふんどし稲荷」と呼ばれ親しまれているという。
この「赤ふんどし」の名前にはいくつか伝説が残されている。
社の前を旅人が通ると、赤い褌を付けたきれいな女性が現れて「相撲を取ろう」と誘ってきたという。相撲を取ったらどうなるのかの記載はない。
また、土浦の殿様が境内の木を伐採しに来たところ、赤い褌を付けた力士が現れて「土浦が大火なるぞ」と叫び、たしかに東南の空が真っ赤に染まっているので、急いで戻ったが何事もなかったということがあった。この力士こそ稲荷の化神であるとあがめたため「赤ふんどし稲荷」と呼ばれるようになったという。
隣村の農夫が村の人の警告も聞かず境内で薪を取ったところ、次の日にその農夫の家が全焼してしまったとも云われている。
千葉県佐倉市に「赤褌狐(あかふんぎつね)」という赤い褌を付けた狐が相撲を挑んでくるという話があるが、関係はわからない。
もしかしたら、本体は赤い褌の部分で、付けたものを操っているのかもしれない。

[参考文献]「土浦の石仏」編集員会 編『土浦の石仏』
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