
ぼんぼん鮫(ぼんぼんざめ)
主な出身地:神奈川
神奈川県真鶴町に伝わる。沖からぼんぼんという鐘を打っているような音がするというもので、鮫たちが鳴らしているのだとされる。
むかしここには子鮫をまもって漁船を荒らす夫婦の鮫がいたが、梵鐘を運んでいる船を襲撃したとき、逃げるために船頭たちが海に落とした梵鐘の中にとじこめられてしまった。この鐘の音は、子鮫たちがしっぽで梵鐘を粉砕しようとしている音なのだという。
[参考文献]永井路子・萩坂昇・森比佐志『神奈川県の伝説』
(日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)より引用)