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2025年06月09日

とりあえず、人形峠の化物

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人形峠の化物(にんぎょうとうげのばけもの)

主な出身地:岡山

岡山県苫田郡上齋原村(現・鏡野町)に伝わる。鳥取県との境にある人形峠には化物が出るといわれ、様々な噂があった。
ある馬車引きが夜中に人形峠を通ると、一升瓶を逆さに立てたようなものが横にずらっと並んでいた。馬は恐れて動かなくなり、馬車引きは慌てて引き返したという。
人形峠には女の人形がでてきて化かすともいう。人形は「あんた一人じゃあさみしかろう。道連れぇになってあげるけえ」と旅人に声をかけ、山奥へ連れて行き還れなくしてしまうという。(『民話集人形峠』)

(日本怪異妖怪事典 中国(笠間書院) より引用)

人形峠に伝わる伝承は他にも「人形峠の蜘蛛」「蜂王」「人形峠の霊」などがある
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2025年06月08日

とりあえず、チョンチョンつき

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チョンチョンつき(ちょんちょんつき)

主な出身地:滋賀

滋賀県能登川町(現・東近江市)に伝わる。昔は夜回りをする際、ある所を太鼓をポンポン叩くて通ると必ず、チョンチョン、チョンチョンと大きくも小さくもない音がして家までついてきたという。家に入ると屋根棟でしばらく音がするとされ、これを「チョンチョンが付きまとう」という。川獺の仕業とも考えられている。『能登川のむかし話』にある。

(日本怪異妖怪事典 近畿(笠間書院)より引用)
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2025年06月07日

とりあえず、汗かき石

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汗かき石(あせかきいし)

主な出身地:茨城

茨城県下妻市肘谷にある大きな板石。この石が汗をかいたように濡れているのは、死者や火事が出る前兆だとされていた。しかし、不届き者が小便をして以後、汗をかかなくなってしまった。
[参考文献]『下妻市史』別編 民俗
(日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)より引用)
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2025年06月06日

とりあえず、カズ沼の主

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カズ沼の主(かずぬまのぬし)

主な出身地:岩手

岩手県遠野市の物見山の頂には、かつて三つの沼があり、そのうちの一つをカズ沼と呼んでいた。その沼には主がいて、鰹の化物であった。天気の良い日には沼から這い上がって、よく昼寝をしていたと『土淵村誌』に伝えられている。
(日本怪異妖怪事典 東北(笠間書院)より引用)
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2025年06月05日

とりあえず、シソヤトノ

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シソヤトノ(しそやとの)

主な出身地:北海道

アイヌに伝わる神。スズメバチの大将とされる。神謡では以下のように語られる。
沼に迷い込んできた人々や神々を殺害し続けてきた竜蛇が、アイヌの英雄神であるオキクルミに騙され、スズメバチたちの首であるシソヤモリシに迷い込む。そしてシソヤトノは眷属のスズメバチたちとともに竜蛇を殺してしまったという。
久保寺逸彦著『アイヌの神謡』にある。同書によれば、これは日高国新平賀(現沙流郡日高町)で採取された話だという。
名前は「シソヤ(スズメバチ)」+「トノ(殿、大将)」で、「スズメバチの大将」となる。

(日本怪異妖怪事典 北海道(笠間書院)より引用)
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2025年06月04日

とりあえず、禍垂

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禍垂(かすい)

主な出身地:福岡

「死ぬほど洒落にならない怖い話を集めてみない?」二九三で語られた怪談。犬鳴山(福岡県宮若市)周辺に現れるとされる。下半身がない人間のような姿をしており、木の枝に手でぶら下がっている。周辺では事故死した人の霊を使役するとされている。(朝里樹『日本現代怪異事典』同『21世紀日本怪異ガイド100』)

(日本怪異妖怪事典 九州・沖縄(笠間書院)より引用)
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2025年06月03日

とりあえず、盥目

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盥目・たらい目(たらいめ)

主な出身地:島根

島根県松江市島根町加賀に伝わる。
ある晩、親子が船でアオリイカを釣りに出た。すると「たらい目」が追ってきたので、恐ろしくて懸命に戻ったという。たらい目は黒島に出たお化けで、たらいのような目をしているものだという。(田中瑩一『伝承怪異譚』)

(日本怪異妖怪事典 中国(笠間書院)より引用)
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2025年06月02日

とりあえず、やぶぶすま

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やぶぶすま(やぶぶすま)

主な出身地:徳島

徳島県三好市井川町西井川に伝わる。
大具の渡し場(吉野川を挟んで向かい合う西井川と池田町西ノ久保を繋ぐ渡し場)の西井川側は、以前は竹藪だった。ここに「やぶぶすま」が出たのだという。やぶぶすまというのは、竹藪に赤い火が立って、人が進むほうへ行くものなのだという。
[参考文献]池田町昔話・伝説資料集委員会『阿波池田の昔話と伝説 資料集』

(日本怪異妖怪事典 四国(笠間書院)より引用)
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2025年06月01日

とりあえず、ワラヒ仏

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ワラヒ仏(わらいぼとけ)

主な出身地:愛知

『採集手帖(沿海地方用)』に書かれた「ワラヒ仏と云うものがゲタゲタ笑っていゐる」という一文のみが記録に残っている、非常に情報の少ない妖怪である。
記録された場所は西尾市佐久島という狭い島である。路傍の地蔵のようなものが、ゲラゲラ笑っていたものであろうか。
[参考文献]瀬川清子『採集手帖(沿海地方用)』

(日本怪異妖怪事典 中部(笠間書院)より引用)
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2025年05月31日

とりあえず、ナカド坊主

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ナカド坊主(なかどぼうず)

主な出身地:和歌山

和歌山県花園村(現・かつらぎ町)中南で、中道(なかど)という所に現れるとされる妖怪。『中南拾遺 巻2』には「なかどぼさん」として載っている。僧の姿で頭に釜を被り、石を投げると釜にあたってクワーンと音がしたという。
『高野・花園の民話』では、夜道で砂をまく、あるいは太い柿の木の所に現れるとされている。
和田寛『紀州おばけ話』では、頭に釜を被り、小さな体に坊さんのような黒い衣を着たもので、棕櫚山の茂みから道に飛び出してきて通る人をからかった、怖さ半分面白さ半分のものだったという。また、これに石を投げるとカタツムリのように体を釜の中にすくめたという。

(日本怪異妖怪事典 近畿(笠間書院)より引用)
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