
化け火
主な出身地:滋賀県
近江
――現代の滋賀県の堅田にでるという怪火で曇りの日の夜、
四季を問わず出るという。
湖の岸から現れ山へ向かうのだが、
最初は小さい火であるが段々大きくなり、
直径三尺ぐらいまで大きくなることもあるという。
大地から四尺五尺ほどの高さに浮いている。
炎の中に腰から下が見えない人の形が映ることもあり、
二人の裸の人間が相撲をするかのように
組み合っているようにも見えることもある。
ある男が正体を見極めてやろうと化け火に飛びついたのだが、
組み付いたと思った瞬間、
六間ほど先にある田んぼまで投げ飛ばされてしまった。
どんな剛健でもかなうことはなかったという。
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