
野槌
主な出身地:不明
槌とは霊という意味で、
野の霊という意味である。
ある男が奥州の片沢へ馬に食べさせる草を欲して、草刈に出かけた。
そこで十分に刈り、
家に持ち帰り馬にやろうとすると、
その中に胴のない槌のような形をした蛇がこちらを睨んでいた。
男は恐怖し片沢には
もう入らないから祟らないでくれと謝罪し、逃げ帰った。
のちにその子孫が、
言伝えを信じないで片沢へ草刈に出かけたが、
そこに例の蛇がいた。
子孫は恐ろしくなり逃げ帰ったが、
すぐに絶命してしまったという。
野槌は口だけ達者な僧の生まれ変わりだともいい、
口だけしかない蛇のような姿をしており、
人間を襲って食らってしまうともいわれている。
【妖怪の最新記事】