
百目鬼
主な出身地:栃木
栃木県宇都宮市大曽の伝説に登場する妖怪。
悪鬼退治を生業としていた「藤原秀郷(俵藤太)」が宇都宮を通った際、
白髪の老人が現れ、大曽という村の北西に馬捨て場「兎田」があり、
そこでしばらく待てば悪鬼が現れると言い消えた。
待つこと丑三時頃、悪風と共に、
毛は刃のようで百の目を持つ三メートルはある鬼が現れた。
秀郷が南無八幡と唱えて矢を放つと、
見事鬼の胸に突き刺さり、
鬼は悲鳴を上げ逃げ出した。
明神山辺りで倒れたが、その体から火を吹き毒を吐いたため、
誰も近づけなかった。
そこに本願寺「智徳上人」がやって来て
「汝、我法力をもって得脱せよ」
と唱えると、鬼の死体は人の形と成り、
火も毒も消えた。
その後鬼を葬ったその地は
「百目鬼」
と呼ばれるようになったといわれている。
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