
以津真天
主な出身地:不明
誰にも手をさし伸ばされず餓死したものは、
怪鳥になって現れるといわれている。
「いつまでいつまで」
と鳴くが、これは
「いつまでもつきまとう」
という意味や
「いつまで自分の死体を放っておくのだ」
という意味が込められているという。
鳥山石燕著『今昔画図続百鬼』に紹介されている妖怪で、
頭は人のようでくちばしは曲がり、
鋸の様な歯を持ち、
体は蛇のようで両足に長く剣のような爪を持ち、
羽を伸ばすと一丈六尺
――約四・八メートルほどの大きさもあったという。
建武元年紫宸殿の上に現れ
「いつまでいつまで」
と鳴き声をあげ皆恐怖した。
弓の名手隠岐次郎広有が呼ばれ、
見事射落としたという。