犬神
主な出身地:四国および中国、九州地方
主に四国に伝わる憑物で、
九州や沖縄では「インガメ」、
中国では「犬外道」と呼ぶ。
犬神は家に憑くこともあり、
犬神をつかう家を「犬神筋」と呼び、
代々女ばかり、娘が十五になったときに伝えるという。
憑かれると様々な病気になり、
犬のように行動し、
死ぬと身体に犬の歯形がついているという。
犬神は呪いの一種「蠱毒」の影響を受けているといわれ、
作る方法の一つに、獰猛な犬を戦わせ、
残った一匹に魚を与えてから首を落とし、
残った魚を食うというものがある。
また犬を首を残して埋めて飢えさせて、
食べ物を置き集中したところで首をはね、
食べ物に食いつけば犬神になるともいわれている。
鳥山石燕著『画図百鬼夜行』では
白児(しらちご)
というものと一緒に描かれている。