古能葉稲荷大明神(このはいなりだいみょうじん)
千葉県の飯高檀林(いいだかだんりん)の
境内に棲んでいたという化け狐で、
若者に化け十年、学問所にて勉学に励んだといわれている。
卒業式の日
――新任の住職の入山式ともいわれている――
に般若湯を飲んでしまい、
つい正体を現してしまった。
だが人間ではないというだけであり、
誰よりも勉強熱心であったため、許されたという。
それどころか、境内に社が建てられ、
そこに住む事になったという。
その社は
「開運古能葉稲荷大明神」
呼ばれるようになったという。
千葉幹夫著『全国妖怪事典』では
「伝八狐(でんぱちぎつね)」
「橋門伝八(はしもんでんぱち)」の名で、
同様の伝説が紹介されている。