青木藤太郎大明神(あおきとうたろうだいみょうじん)
徳島県三好郡山城谷村
――現在の三好市の相川橋付近に棲んでいたという化け狸。
神さんとして祀られ
「青木大明神」
「青木藤太郎」
「青木さん」等とも呼ばれているという。
「青木藤太郎」は善い狸であったが、
ここには他に悪い狸が二匹棲んでいたという。
説得したが悪さをやめないため、
「藤太郎」は騙して退治することにした。
一匹は、
池に尻尾を一晩漬けると魚が必ず釣れると騙し、
悪い狸の尻尾が凍った池にとられている所に犬を連れてきて、
食い殺させたという。
もう一匹は、
侍に化けると騙し、本物の侍を「藤太郎」だと勘違いした悪い狸は、
見事に化けたと頭を撫でようとして、
斬り殺されたという。
その後「藤太郎」は人々に尽くし、
神さんとして祀られるようになったという。