
がらくた
森島中良著『画本纂怪興(えほんさんがいきょう)』にある妖怪。
国書刊行会刊『森島中良集』から解説を引用する。
「死損ひ(しにぞこない)のへぼくた、
化してがらくた親仁となる。
用に立〔た〕ぬがらくた親仁かうをへて後は其〔の〕家の邪魔となるなり 調面畏」
よぼよぼの爺が
つまみ食いをしているような姿で描かれている。
「がらくた」は
「価値のない物、および役に立たない物」
「へぼくた」は
「くたびれている」
「かうをへて」は
「長い年月を経て」。
隠居した後何もしないようなした人は、
ただ居るだけの邪魔な妖怪になるということだろうか。