
奪衣婆と懸衣翁(だつえばとけんえおう)
奪衣婆は「脱衣婆」とも表記する、
死後亡者が渡るとされている川である葬頭河(そうずか)
――つまり三途の川の岸にある
衣領樹(えりょうじゅ)と呼ばれる大木の下にいるという鬼で、
その隣に懸衣翁がいるといわれている。
脱衣婆は
「正塚婆」
「塩塚婆(しおづかばばあ)」
「葬頭河婆(そうずかばばあ)」
とも呼ばれる。
脱衣婆が亡者の衣を剥ぎ取り、
懸衣翁がその衣を衣領樹の枝にかけるという。
生前の罪の重さに応じて枝のしなり具合が変わるといわれている。
三途の川には橋が架かっているともいわれており、
その橋のたもとには柳の木が生えており、
下を通ると蛇となって絡みつくともいわれている。
このためこの柳は「蛇柳」と呼ぶという。
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