
陰魔羅鬼(おんもらき)
鳥山石燕著『今昔画図続百鬼』に
火を吹く鳥のような化け物が描かれており
「蔵経の中に、
「初て新なる屍の気変じて陰魔羅鬼となる」と云へり。
「そのかたち鶴の如くして、
色くろく目の光ともしびのごとく
羽をふるひて鳴声たかし」
と清尊録(せいそんろく)にあり。」
と記されている。
清尊録は中国の古書であり、
鄭州の崔嗣復という人物が出会ったという
目が灯火のような黒い鶴のよな姿の化け物の話が載っている。
日本では『太平百物語』巻五「西京陰魔羅鬼の事」に
宅兵衛という男が近くの寺で出会ったとある。
夏の夜に寺で転寝していると、
何者かに呼ばれて起きると、
人面の鳥で目は灯火のようで
口から青い炎を吐くものがおり、
気味悪く笑ったという。
寺の長老に聞くと、
新しい死体の気が変化して
陰魔羅鬼になると教えられたという。
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