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2011年05月11日

とりあえず、経凛々

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経凛々(きょうりんりん)

鳥山石燕著『画図百器徒然袋』に描かれている経典の付喪神。

「尊ふとき経文のかゝるありさまは、
 呪詛諸毒薬のかえつてその人に帰せし
 守敏僧都(しゅびんそうづ)のよみ捨てられし経文にやと、
 夢ごゝろにおもひぬ。」
と記されている。

京都西寺の僧で祈祷師として有名だった守敏僧都が、
空海と法力比べをして敗れた
という話が『太平記』にあり、
そこから石燕は経凛々を創作したといわれている。

水木しげる著『図説日本妖怪大鑑』には、
疫病にかかった者が法華経を一心に読誦(どくじゅ)した結果、
両親共に経凛々が救ってくれたという話が載っているが、
所持するその他の資料では同様の記述は見当たらなかった。

posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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