
飛縁魔(ひのえんま)
別名を「縁障女(えんしょうにょ)」という。
もともとは仏説から出た名前であり、
女犯を戒めたものである。
また、
多田克己編『竹原春泉 絵本百物語―桃山人夜話―』に
「火の閻魔」、
すなわち地獄の裁判官の意味であるとも書かれている。
妖怪としての姿は美しい女性であり、
これに魅入られると
財産どころか生気や生血まで
根こそぎ吸い取られるといわれている。
丙午(ひのえうま)生まれの女性は男を食い潰す
という迷信より生まれたともいわれている。
江戸の大火事を起こしたという
八百屋お七も丙午生まれであるといわれているが、
上記の迷信からそう断定されているだけなので、
実際に丙午生まれなのかどうかはわからない。