参考文献はこちら

2025年04月20日

とりあえず、もる火

0134もる火.png

もる火(もるび)

主な出身地:青森、宮崎

青森県五所川原市に伝わる怪火で、
宮崎県東諸県郡や南那阿郡
――現在の日南市と串間市では
「もり火」
と呼ばれる。

雨の降る夜、水死者や首吊りのあった場所に出るといわれる。

真っ青な火で、
頭から胴にあたる部分は人の指より少し太いほどで、
足にあたる部分はぶら下がっており、
ふわふわと浮かんでいるという。

悪口を言ったり、
打って細かく砕いたりするとその人に憑くといわれ、
とても恐れられている。

念仏を唱えると去るといわれ、
また灯火のある部屋には入らないといわれる。
posted by 妖怪たま at 00:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月19日

とりあえず、棒振り

0133棒振り.png

棒振り(ぼうふり)


主な出身地:高知

高知県吾川郡の大崎村寺
――現在の仁淀川町の寺村や
吾川郡神谷村
――現在のいの町と
高岡郡越知町の野老山(ところやま)に出たという怪異。

山中で棒を振るような音を立てて、
目に見えないモノが通るという怪異で、
越智町では「ビコービコー」と鳴くともいわれている。

遭遇した場合は、うつ伏せになってやり過ごすと良いとされる。

神谷村では、
山中で手杵を振るような音で
「ブリブリ」と呼んでいたといわれ、
次のような話が残っている。

紙すき場から張り板を担いで帰る途中の人がおり、
板が重かったので立てて一休みしていた。

そこに「ブリブリ」が後ろから現れて通り過ぎようとしたが板にぶつかり、
ひっくり返ったという。
posted by 妖怪たま at 00:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月17日

とりあえず、黒髪切

0132黒髪切.png

黒髪切(くろかみきり)

主な出身地:東京、三重

天鵞絨(てんがじゅう)の化け物とも呼ばれる妖怪で、
その姿は天鵞絨のように真っ黒だという。

天鵞絨とはビロードのことである。

元結の際より髪の毛を気づかれないように切り落とすといい、
切り落とされた髪は、そのままの形で落ちているという。

黒髪切に遭遇したという女中の話がある。

ある屋敷に長年奉公している女中がいた。

夜中に厠に行こうとすると、
突然黒い何者かが現れ頭にあたり、女中は気を失ってしまった。

物音に集まった人たちが女中を介抱し、
女中は気を取り戻したが、髻が二間ほど離れたところ落ちており、
そこにビロードのような真っ黒な怪物が立っていたという。

posted by 妖怪たま at 00:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月02日

とりあえず、火吹き鳥

0131火吹き鳥.png

火吹き鳥(ぴーふきとぅり)

主な出身地:沖縄

沖縄県八重山地方に伝わる怪鳥

「ヨーラサー――五位鷺」のことだといわれる。

この鳥が夜中、
鳴いて通るところでは事件が起きるといわれていることから、忌み嫌われている。

鳴き声を聞いたとき
「ナーマヤード――長間家だよ」
と唱えながら、
杵で木臼を三回叩けば魔除けとなるといわれている。
posted by 妖怪たま at 00:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月01日

とりあえず、あぎょうさん

0130あぎょうさん.png

あぎょうさん

主な出身地:放課後の学校

放課後に学校に遅くまで残っていると現れるという妖怪で、
「あぎょうさんさぎょうご、いかに」
と問うてくるという。

問に答えられれば消え去るが、
答えられないと噛みつかれたり、
殺されたりしてしまうという。

教室の天井から降って来るとか、
「あぎょうさん」の話を聞いた人の所に現れるとかいわれる。

似たような妖怪に
「ヨダソウ」や
「しなば草」などがあるが、
どれも同様に、答えがわからなければ不幸が訪れるものである。

「あぎょうさん」の問の答えは
「あ行3さ行5」つまり「うそ」であり、
「ヨダソウ」「しなば草」は
逆さまから読めば「うそだよ」と「うそばなし」となる。
posted by 妖怪たま at 00:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする