
ムラサ
主な出身地:島根
島根県都万村
――現在の島町に伝わる海の怪異。
この地方では夜光虫が光る潮のことを「ニガシオ」と呼び、
その中でときおり丸く固まってボーっと光るものがあり、
それを「ムラサ」と呼ぶという。
船を乗りかけるとぱっと散ってしまうという。
また暗い海が突如明るくなり、
チカッと光ることも「ムラサ」と呼ぶ。
遭遇したり目撃すると「ムラサにつけられた」といい、
よくないことがおこるとされている。
ムラサに憑かれたときは刀か包丁を竿の先につけて、
艫(とも)の海面を左右に数回切るとよいとされている。