
迷い火(まよいび)
主な出身地:山口
広瀬喜尚著『岩邑怪談録』に記されている、
山口県岩国地方に出たという怪火。
突然路上に現れる怪火で、
火の中には人の顔が三つ四つ見えるという。
山田某という男が尾津に遊びに行った帰り、
夕暮れで周りも暗くなっていた。
すると突然目の前が明るくなり、
人の顔が三つ四つ浮かぶ迷い火が現れたという。
迷い火のことを知っていた山田某は驚きはしたが、
毒気にあたらない内に急いで帰宅したという。
迷い火は陰火であるのか、
衣服に燃え移ることはないが、
遭遇すると毒気にあてられるという。