
ぬるぬる坊主(ぬるぬるぼうず)
主な出身地:鳥取
鳥取県米子近くの海岸に出たという海坊主で
「ぬるぬる坊主」
という名前は水木しげるが付けたもののようだと、
村上健司編水木しげる画『日本妖怪大事典』にある。
力自慢の男が夜遅く海岸を歩いていると、
水面から一間の高さで光るものがあり近づいてくる。
それは一つ目で胴回りが二尺ほどの杭のようなもので、
陸に上がるともたれ掛かってくるので、組み付くが、体がぬるぬるしてうまく倒せない。
次第に相手も疲れてきて、
なんとか押し倒すことが出来、家の門口の柿の木に括りつけた。
翌日騒ぎになったが、
村の老人がこれは海坊主で体が痒いからもたれ掛かってきたのだろうと言ったという。
水木しげる著『図説日本妖怪大全』では二つの目のようなものを持っているとされている。