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2024年02月16日

とりあえず、異獣

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異獣

主な出身地:新潟

鈴木牧之著『北越雪譜(ほくえつせっぷ)』に語られる妖怪で、
越後
――現在の新潟県の山中にたびたび出たといわれている。

ある夏のこと、十日町の縮問屋が七里ほど離れたところにある
堀之内の問屋に白縮を届けることになった。

山中で昼飯の弁当を食べていると、根笹を掻き分けて猿に似た、
頭の毛は背中まで垂れ中ほどが白くなっている異獣が現れた。

襲ってはこず、弁当が欲しいような仕草をするので分けてやると、
喜んで食べた。

帰りも弁当をやるといってから出発しようとすると、
異獣は荷物を代わりに背負ってくれ、
難なく山道を下ることが出来た。

麓まで運んだ異獣は荷物を置き、
疾風のように去っていったという。
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2024年02月15日

とりあえず、静か餅

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シズカモチ

主な出身地:栃木県

「静か餅」と表記し、
栃木県益子地域に伝わる怪異で夜になると遠方から餅の粉をはたくような音が聞こえてくる。

別名「隠れ里の米搗き」といい、
聞こえる人と聞こえない人がおり、
聞こえた人は長者になるといわれている。

音が近づくことを餅に搗き込まれる、
遠ざかるのを搗き出されるといい、
搗き込まれれば運が向き、
箕を後ろ手に出せば財産が入るといわれているが、
搗き出されれば運が衰えるという。

同様の怪異にアイヌに「粟搗き音」がある。

炉端で寝ていると
地中から粟を搗く音が聞こえてくることがあり、
その年は豊作になるという。

戸外から聞こえてくることもあり、
臼に綿を入れて搗く音のときは豊作だが、
空臼を搗く音だと冷害により不作になるといわれている。
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2024年02月14日

とりあえず、目々連

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目々連

主な出身地:不明

鳥山石燕著『今昔百鬼拾遺』に紹介される妖怪で、
障子にたくさんの目玉が現れた姿で描かれる。

碁盤に注がれる碁打師の目の念が障子に憑いたものであるといわれており、
碁打師の住んでいた廃屋に現れるようだ。

山田野理夫著『東北怪談の旅』に
江戸の材木商人が宿代を浮かせようと空き家に泊まったところ、
障子に無数の目が現れたという話がある。

商人は驚きもせず、
それらを獲って眼科医に売り払ってしまったという。

これも目々連の一種ともいわれているが、
似たような話に目々連の名前を当てはめただけだともいわれている。
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