鵺
主な出身地:京都・大阪・兵庫他
仁平の頃、天皇が毎晩のように怯えるが、
高僧の秘法を持ってしても治らない。
毎晩のように御殿の上に現れる黒雲が原因だとわかり、
源三位頼政が黒雲の中に怪物を見つけ矢を射って打ち落としたという。
それは頭が猿で体が狸、手足が虎で尻尾が蛇、
鳴き声は鵺
――夜中や夜明けに寂しげな声で鳴くトラツグミという鳥のこと――
の怪物であった。
本来の怪物の名前は不明であるが、鵺が名前として定着している。
死体はうつぼ舟に乗せられ川へ流され、
流れ着いた先という大阪府大阪市都島区や兵庫県芦屋市で埋葬され、
祟りを恐れ鵺塚を造ったとされる。
頭が猫、体が鶏の姿で、
目は大きく不気味に光る鵺も現れたことがあるといわれている。
掴み所のない怪人物を鵺的人物ともいう。