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2022年12月19日

とりあえず、狐者異

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狐者異

主な出身地:不明

『桃山人夜話 絵本百物語』に描かれている妖怪で、
生前に人の物を平気で取り食らい、
死しても執着心を捨て切れなかった者がこの妖怪になる。

どこにでも現れて、
どんなものでも
――例えば死体でさえ――
食べてしまうのだという。

世に恐ろしきことを「こわい」というのは
この妖怪「狐者異」からきているのだと、
『桃山人夜話 絵本百物語』では書いてある。

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2022年12月12日

とりあえず、瀬戸大将

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瀬戸大将

鳥山石燕著『画図百器徒然袋』に瀬戸物が集り、
甲冑を着、槍のような物を持った武士のような姿で描かれる付喪神の一種。

背に急須のような物を背負い、
合戦の後なのか下半身にはひびが多くはいっており、
割れた瀬戸物が散らばっている。

「槊をよこたへて詩を賦せし曹孟徳にからつやきのからきめ見せし燗鍋の寿亭候にや。蜀江のにしき手を着たりと、夢のうちにおもひぬ。」
と記されており、
『三国志』で有名な曹操孟徳と関羽との逸話から
石燕が創作した妖怪だといわれている。

瀬戸大将の姿は関羽の姿をイメージしたものといわれているが、
表情はどこかひょうきんなものをしている。
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2022年12月05日

とりあえず、暮露暮露団

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暮露暮露団

鳥山石燕著『画図百器徒然袋』に描かれている妖怪で
「普化禅宗を虚無僧と言ふ。虚無空じゃくをむねとして、
いたるところ薦むしろに座してもたれりとするゆへ、
薦僧とも言ふよし。職人づくし歌合に、
暮露暮露ともよめれば、
かの世捨人のきふるせるぼろぶとんにやと、
夢の中におもひぬ。」
と記されている。

ぼろ布団の付喪神であり、
石燕は吉田兼好著『徒然草』から
『画図百器徒然袋』の妖怪の多くを創作したとされ、
これもその一つ。

半僧半俗である
「暮露暮露(ぼろぼろ)――梵論梵論とも書かれる――」と
「ぼろ蒲団」を組み合わせたものといわれている。

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