参考文献はこちら

2022年07月28日

とりあえず、通り物

0096通り悪魔.png



通り物

「通り悪魔」
「通り魔」
とも呼ばれ
『世事百談』や『思出草紙』などの随筆集に見られる妖怪で、
人に憑いて乱心させたりするという。

東京四谷で火事により焼きだされて仮住まいをしていたある女房が、
夕暮れに庭先で見たものは杖を付いた老人で、
ある武士が庭の手水鉢の辺りで見たのは、
三尺ばかりの炎と煙の向こうから現れた白襦袢で槍を持つ武士の姿である。

また夕方に剃刀を研いでいたある武士が見たものは、
三十数騎もの甲冑を着て槍や薙刀を持った武士の集団であった。

どれも目を閉じたり平伏したりして心を静め、
再び見ると消えているのだが、
付近に住んでいる者が乱心したという話を聞くというものである。

通り物に狼狽してしまうと、
必ず乱心してしまうというので、
心を落ち着かせる必要がある。
posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月27日

とりあえず、赤舌

0095赤舌.png

赤舌

主な出身地:青森

鳥山石燕著『画図百鬼夜行』に、
黒雲を纏った大きく口を開けた妖怪が水門の上に現れた姿で描かれている。

山田野理夫著『東北怪談の旅』に青森県津軽の農村の争いの話がある。

日照りが続き、川下の農村は深刻な水不足に陥ったが、
川上の農村は水門を閉め、申し入れても開けてはくれなかった。

忍び込み水門を開けようとした者がいたが、
見つかり打ち殺されてしまい、用心棒を雇ってまでになってしまった。

あるとき水門が勝手に開くようになり、
川下の農村に水が流れるようになった。

閉めても閉めても勝手に開いてしまう。

赤舌の仕業だといわれている。
posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月24日

とりあえず、油すまし

0094油すまし.png

油すまし

主な出身地:熊本

熊本県天草郡栖本村字河内と
下浦村を結ぶ草隅越という山道に昔出たと
『天草島民俗誌』
という資料に記されている。

昔、ある老婆が孫と一緒に歩いているときに
この山道で油すましのことを思い出した。

そこで孫にここには油瓶を
下げたのが出たんだぞと語ったところ、
今もいるぞと姿を現したという。

記されているのはこれだけで、
どのような妖怪であるのか、
何をするのかはわからない。

頭が大きく、
蓑をかぶった姿で描かれることが多いが、
これは水木しげる氏が描いた姿であり、
本当の姿はまったく異なるのかもしれない。
posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月23日

とりあえず、うわん

0093うわん.png

うわん

主な出身地:不明

鳥山石燕著『画図百鬼夜行』や
『化物づくし』に登場する妖怪で、
両手を挙げて大声を上げて驚かすような格好で描かれる。

正体不明の妖怪で、解説は見当たらないが、
その動作から「うわん」と声だけを響かせて驚かせる妖怪として説明される。

「うわん」と訪ねられたらすぐに
「うわん」と答えなければ棺おけに引き釣り込まれてしまうともいわれているが、
これは佐藤有文著『日本妖怪図鑑』に記されている説明で、
佐藤有文氏の創作だといわれている。
posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月22日

とりあえず、文車妖妃

0092文車妖妃.png

文車妖妃

主な出身地:不明

文車とは本を運ぶ小車で、
内裏や寺にあり運搬に使っていたといわれており、
鳥山石燕著『画図百器徒然袋』に紹介されていることから、
その文車の付喪神が文車妖妃なのだろう。

また怪談集『諸国百物語』に美しい稚児に恋文を送ったが、
稚児はそれを縁の下に捨ててしまい、
その恋文の執念が鬼となって寺を訪れる人を襲ったという話がある。

この手紙の鬼も文車妖妃であるといわれている。

『画図百器徒然袋』には小鬼たちが溢れ出る葛篭から
手紙を引き出している鬼女のような姿で描かれている。

吉田兼好著『徒然草』に
「多くて見苦しからめは、文庫の文。塵塚の塵」
という一文があり、そこから鳥山石燕が文車妖妃、塵塚怪王を創作したという説もある。
posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月21日

とりあえず、雲外鏡

0091雲外鏡.png

雲外鏡

主な出身地:不明

鳥山石燕著『画図百器徒然袋』に紹介されている妖怪で、
「照魔鏡と言へるは、もろもろの怪しき物の形をうつすよしなれば、
 その影のうつれるにやとおもひしに、動出るまゝに、
 此かゞみの妖怪なりと、夢の中におもひぬ」
とある。

照魔鏡とは妖怪の真の姿を映し出すという鏡のことで、
これが付喪神になったものが雲外鏡であるが、
石燕が創作したものといわれている。

旧暦の正月十五夜に月明かりの下、
水晶の盆に水を溜め、
その水で鏡に怪物を描くと鏡の中にそれが住み着くといわれている。

上記のように鏡には不思議な力が備わっていると考えられていた。

現代でも、合わせ鏡をすると悪魔が現れたり、
過去未来を覗けるなどの都市伝説もある。
posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月20日

とりあえず、百々爺

0090百々爺.png

百々爺

主な出身地:不明

鳥山石燕著『今昔画図続百鬼』には
杖をついた老人の姿で描かれており、
モモンガとガゴジの合成語で「百々爺」といわれるとある。

モモンガは獣の他にお化けの意味も持ち、
ガゴジ(元興寺)も同じくお化けの意である。

本来「ももんじい」は「モモンガ」の異称であり同じものであり、
また毛深い獣や尾の生えた獣やその肉を「ももんじい」と呼んでいたという。

そのため肉を商う店は「ももんじ屋」「ももんじい屋」と呼ばれていた。

妖怪としての「百々爺」は山奥に住み、
夜遅くに村の辻や街角に現れるとされる。

一説には旅人が出会うと必ず病みつくともいわれている。
posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月19日

とりあえず、山地乳

0089山地乳.png

山地乳

主な出身地:不明

『桃山人夜話 絵本百物語』によれば、
蝙蝠が年を経て「野衾」となり、
さらに年を経ると異形のものになり、
山に隠れ住むことから「山地乳」と呼ぶとある。

「サトリノカイ」とも呼ばれ、
深夜眠っている人の息を吸いにきて、
吸っている姿を目撃すれば吸われた人は長寿となり、
誰も目撃しなかった場合は翌日には死んでしまうといわれている。

実際吸われて死んだ人も、長寿になった人もいないといわれているが、
地域によっては山地乳を恐れぬ者がいないとまでいわれる。
posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月18日

とりあえず、牛鬼

088牛鬼.png


牛鬼

主な出身地:四国近畿山陰九州、愛媛、島根、鳥取

「ゴキ」「ギュウキ」とも呼ばれる、
頭は牛で体は鬼、もしくはその逆、
または体が土蜘蛛で描かれることのある妖怪。

四国近畿地方では関連のある滝や淵があり、
そこの牛鬼は出会うだけで人を病気にしたり、
人の影を舐めるだけで喰い殺したりするという。

山陰九州地方では海から現れ、磯女や濡女とセット、
もしくは自ら女の姿に化けて出るといわれ、
女が赤ん坊を抱いて欲しいと差し出してくるが、
受け取ってしまうとどんどん重くなり動けなくなり、
そこに牛鬼が現れ喰われてしまうという。

愛媛県宇和島では、牛鬼を退治したという様々な説話から、
毎年牛鬼まつりがおこなわれている。

島根県や鳥取県では蓑や笠に纏わりつき、
払っても次から次へ前も見えなくらい取り付いてくる怪火も牛鬼と呼んだという。
posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月17日

とりあえず、濡女

0087濡女.png

濡女

主な出身地:新潟と福島の境、島根

鳥山石燕著『画図百鬼夜行』では蛇体の女の姿で描かれており、
尻尾は三間の長さで、一度見つかれば逃げることは出来ないといわれる。

越後と会津――現在の新潟県と福島県の境に流れが早く渦巻く川があり、
両岸に柳が植えられており、毒虫の巣となっており、
近寄るものも少なかったが、柳行李の材料に適していたため、
村の若者たちが利用しようと舟を出した。

不慣れのため、舟は流され川の三叉のところまで来たときに髪を洗う女の姿を見つけ、
数名は濡女だと恐れるが、信じない仲間は近づいいった。

恐れた者たちは急いで漕ぎ逃げたが、向こうからは幾度も悲鳴が聞こえたという。

また島根県石見では、
岸に現れて赤子を抱いて欲しいと渡してきて、
抱くと牛鬼が海から現れ食われてしまうという伝承もある。
posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月16日

とりあえず、元興寺

0086元興寺.png

元興寺

主な出身地:奈良

大和の元興寺(がんごうじ)の鐘楼に現れたという人食いの鬼で、
その正体は寺で罪を働いた者の霊鬼だといわれている。

敏達天皇の時代、農夫の前に落雷があり、その跡に小さな雷神がいた。

雷神は天に帰るために楠で船を作って、
その中に竹の葉を詰めて欲しいと願い、
そのお礼に子を授けると約束した。

子のいなかった農夫は願いを聞き、
そして力の強い子供のを授かった。

子供の後に元興寺の童子となり、
そこに現れるという鬼を退治したという。

後に元興寺は言うことを聞かない子供に
「元興寺の鬼に会わせるぞ」
といった子供を脅す言葉、お化けの名前になった。
posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月15日

とりあえず、がしゃどくろ

0085がしゃどくろ.png

がしゃどくろ

主な出身地:不明

丑三つ時にガシャガシャと音を立てて現れる人を食らう骸骨の妖怪。

野垂死んだ人の髑髏が集まり、10メートル程の大きさもある。

佐藤有文著『日本妖怪図鑑』に登場する妖怪だが、
伝承や古書にその名前がないことから、子供向けに創作された妖怪ではないかといわれている。

歌川国芳の描いた『相馬の古内裏』にモデルになったであろう骸骨が描かれている。

悳俊彦編・解説『国芳妖怪百景』(国書刊行会)に
「相馬の古内裏とは、平将門が下総猿島郡に築いた内裏の廃跡。
 そこに妖怪が出るという噂を聞いて、大宅太郎光圀(おおやのたろうみつくに)が確かめにやってきて、
 将門の遺児滝夜叉姫と対決する場面」
とある。
posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月14日

とりあえず、滝夜叉姫

0084滝夜叉姫.png

滝夜叉姫

主な出身地:京都貴船神社、下総国相馬城(千葉北部)

山東京伝の『善知尾安方忠義伝(うとうやすかたちゅうぎでん)』等に登場する鬼女。

平将門の三女であり、討たれた父の仇を討つために、妖術を使い、兵を集め、妖怪を操った。

妖術を身に付けたのは、修行したとか、蝦蟇仙人から習ったとか、
荒御霊から授かったなど様々にいわれている。

朝廷より討伐を命じられた大宅太郎光国(おおやのたろうみつくに)がやってきたときは、
様々な妖術や妖怪を繰り出し苦しめたという。

歌川国芳の描いた『相馬の古内裏』は平将門が築いた内裏の廃跡であり、
『善知尾安方忠義伝』の一場面。

滝夜叉姫が操る多くの骸骨の妖怪を、
巨大な骸骨の妖怪(がしゃどくろのモデル)として描いている。
posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月13日

とりあえず、獏

0083獏.png



主な出身地:夢の中

中国由来の幻獣で悪夢を食うことで有名である。

中国の古書『本草綱目』によると象の鼻、
犀の目、牛の尾、虎の足、熊の体を持つという。

獏はその毛皮や画図に邪気を払う力があると信じられていたが、
日本に輸入されたときに莫奇という夢を食う神と混同され、
夢を食う幻獣となったといわれている。

悪夢を見た後ときには「昨夜の夢は獏にあげます」といい、
三度息を吐くと良いとか、
「今晩の夢は獏に食わせる、獏に食わせる」
と三唱すると良いなどと伝えられている。

動物のバクは獏に似ているからそう名づけられたといわれているが、
逆にバクから獏が創作されたという説もある。

posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月12日

とりあえず、火ふき

0082火ふき.png

火ふき

主な出身地:不明

松井文庫蔵の『百鬼夜行絵巻』に描かれる妖怪。

口が象の鼻のように伸びた、
老人のような姿で描かれている。

国書刊行会刊『妖怪図巻』の解説によれば
「「火吹き達磨」は、(中略)達磨とは禅宗の始祖。九年間も座禅し続けた僧」
「「火を吹く」とは眠りこけて鼾をかくこと。(中略)「鼾をかくものは目聡い」とは、鼾をかいて眠るものは、案外敏感に目をさますというたとえ。」
「「火吹き竹の穴から天覗く」とは、自分の狭い見識を基準にして、広大な世界の物語について、勝手な判断を下すたとえ。」
「「猫馬鹿坊主に火吹き竹」とは、(中略)主人の座には家長以外の者が座るべきでないたとえ。」
とあり、これらから
「九年間も主人の座に座りつづけて、見識の狭い、目聡い性格である」
妖怪だと解いている。
posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月11日

とりあえず、木霊

0081木霊.png


木霊

主な出身地:全国各地

無機物も妖怪になるのだから、
生命を持つ樹木が妖怪になってもおかしくないが、
その樹木の霊魂と呼ばれているのが木霊である。

どの樹木にも居るわけではなく、
神社などでよく見かける注連縄が巻かれているような特定の木に居るのだという。

八丈島にある木霊の居る樹木は、
切ってしまうとその切った本人だけでなく、
その人の住まう村も不幸に見舞われるというので、
その力は恐ろしいものである。

そのようなことから、
木霊の居る樹木を切らないように代々村に伝えられるという。

土地に昔から住まう古老は
勘で木霊の住む樹木を見つけられるというが、
素人が見つけるのはなかなか難しいのだという。
posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月10日

とりあえず、震々

0080震々.png

震々


主な出身地:不明
鳥山石燕著『今昔画図続百鬼』に紹介されている妖怪で、
全身が震え続けている女の幽霊のような姿で描かれている。

恐怖を感じたとき、
ぞっとするのはこの妖怪が首筋にぶるぶる震えながら取り憑くからだといわれている。

雌雄に分かれているともいわれ、
雌は男に雄は女に取り憑くという。

震々は子供を好み、
暗い場所で待ち伏せして、
通りかかったときに取り憑きぶるぶる震え、
怯えさせるのだという。
posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月06日

とりあえず、火取魔

0079火取魔.png

火取魔

主な出身地:石川

加賀国
――現在の石川県に伝わる怪異。

江沼郡山中町
――現在の加賀市山中温泉のこおろぎ町にあるこおろぎ橋の近くを通ると、
提灯の火がスーッと細く消えそうになり、
通り過ぎるとまた明るくなるということがあったという。

土地の人は「火取魔」の仕業で、
火取魔が提灯の火を吸っているからだという。

水木しげる著『図説日本妖怪大鑑』によれば、
このあたりに住んでいる人は少なかったが、
湯治場も近かったため、夕暮れでもいくらか人の往来があったという。

だが提灯の火が吸われるように消えることと
「火取魔」が出るという噂があったため、
夜間出歩くのを皆恐れたといわれている。
posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月05日

とりあえず、枕返し

0078枕返し.png

枕返し


主な出身地:全国各地

朝起きると枕があらぬところに転がっていることがあるが、
これは枕返しの仕業だといわれている。

小仁王のような姿で描かれることもあるが、
座敷童子の仕業ともいわれている。

ある盲人が旅館に泊まったところ、
誰も見ていないと思い金勘定をはじめたが、
旅館の主人がそれを見ており、
あまりの大金だったので盲人を案内すると騙し、殺してしまった。

その後、盲人は枕返しとなり、
旅館に泊まった人の枕を返し続けたという。

枕は別世界に行くための呪具ともいわれており、
魂が枕に入り別世界へと向かう。

その間に枕を返されるということは魂が戻ってこない、
つまり死んでしまうという。

枕返しは死神のようなものなのかもしれない。
posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月04日

とりあえず、鳴釜

0077鳴釜.png


鳴釜

主な出身地:不明

鳥山石燕著『画図百器徒然袋』には
釜を頭に被った毛むくじゃらの鬼のようなものが、
絵馬のようなものを手にしている姿で描かれている。

釜が鳴ることにより占う話は各地にあるが、
岡山県の吉備津神社の鳴釜神事が有名である。

釜に水を張り湯を沸かし、上に蒸篭を載せ、
その中の器に入れた玄米を振ると、唸るような音が鳴り響き、
その音で吉凶禍福を占うという。

桃太郎のもとといわれる温羅退治の物語に出てくる鬼
「温羅」の首は髑髏になっても、
お釜殿の釜の下に埋められても、
唸り続けたという。

困り果てた頃に夢枕に温羅が立ち、
お告げをし、その通りにすると唸り声は治まり、
それが鳴釜神事の起源だといわれている。

静岡県焼津市では、
湯を沸かすと翌日が雨なら音が鳴る不思議な釜の話が伝わっている。
posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。