
五体面
主な出身地:不明
頭がなく、
胴体が人の顔になっており、
そこから手足が生えている、
まるで蟹のような姿で松井文庫蔵の『百鬼夜行絵巻』に描かれている。
国書刊行会刊『妖怪図巻』の説明によれば
「苦笑」の同類であり、
物事の進行を邪魔して横にそらさせる妖怪であろうと記載がある。
水木しげる著『図説日本妖怪大鑑』によれば、
大名や貴族の屋敷の応接の間に出るという。
来客があるとその珍妙な姿で現れて、
人を笑わせようとするという。
笑わないと涙を流したり、
屋敷の中を暴れまわり、
屋敷を乱すとその場で寝てしまうという。
「腹出(はらだし)」という同類の妖怪がいるという。