幽谷響
主な出身地:全国各地
山で大きな音を出すと
跳ね返って帰ってくる現象をやまびこと呼ぶが、
昔は妖怪である
「幽谷響」
が叫び返していると考えられていた。
「山彦」「空谷響」とも表記する。
鳥山石燕著『画図百鬼夜行』では
獣様な姿で描かれており、
地域によっては一本足の小僧のような姿
をしているともいわれている。
高知県幡多郡橋上村
――現在の宿毛市の楠山では
昼夜問わずに深山で突然聞こえる恐ろしい声を
「山彦」
と呼んでいたという。
鳥取県では
「呼子」
「呼子鳥」
と呼び、九州地方では
「おらぶけそうけ」
と呼び、静岡県では
「山の小僧」
と呼ぶという。