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2013年12月19日

とりあえず、画本纂怪興(リクエスト) 銭首

銭首.jpg

銭首(ぜにくび)

森島中良著『画本纂怪興(えほんさんがいきょう)』にある妖怪。

国書刊行会刊『森島中良集』から解説を引用する。

「飛脚屋忠兵衛なるものゝ父孫右衛門、
 罪を侵したる子を助け、我身も其場を立退(たちのき)の下駄をさし、
 唐傘を履、「いといと怖し」と、きうろ玄に目をまはして空〔し〕くなる。
 其霊、銭首といふ者になりて、あわてたる人の襟をまつり入〔る〕となん。
 傘(からかさ)のろくろ首とは引かへて是はみじかきはした銭くび 地引長綱」

寛永通宝の頭をした者が、
唐傘に乗って手には棒に刺した下駄を持ち、
風に乗っている。

「飛脚屋忠兵衛」は人形浄瑠璃『冥土の飛脚』、通称『梅川忠兵衛』の登場人物で、
遊女「梅川」の身請け金として
預かっていた金に手を出してしまいお尋ね者となった者、
「孫右衛門」はその父で、
雨の中下駄の緒を切らして泥田へ転び、
それを「梅川」が正体を隠して介抱する場面がある。

孫右衛門は見かけぬ梅川を見て察し、
息子の事を思って嘆き悲しみ、梅川に金を渡す。

罪を侵してしまった「忠兵衛」は、
父の世間体を考え会うことが出来ずに声を殺して泣き、
梅川と共に逃げるが、
やがて二人は役人に捕まり、
父はその姿を目にして気を失ってしまったという。

その父親の想いが、この妖怪を生んだのだろう。


posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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