参考文献はこちら

2013年12月03日

とりあえず、画本纂怪興(リクエスト) 小路隠

小路隠.jpg

小路隠(こうじがくれ)

森島中良著『画本纂怪興(えほんさんがいきょう)』にある妖怪。

国書刊行会刊『森島中良集』から解説を引用する。

「親方の目を抜参より、遂に小路隠れとなる。
 是ぞ丁稚の悪魔なるべし。
 小路隠のすゝどからんより、
 楊枝隠れの穏しきがまさり侍らん。
 二三日有〔る〕と思へば消〔へ〕うせる小路隠〔れ〕の鬼小僧なり 負勝成」

口から霧のような物を吹く男の姿が描かれており、
霧の中には柄杓を持つ旅人の様な姿がある。

「小路隠」は「身を隠す」、
「抜参」は「主人に内緒で伊勢参詣する事」、
「丁稚」は「奉公する少年」、
「すすどい」は「わるがしこい・すばしっこい」という意味を持つ。

何度も勝手に仕事を抜け出して、
いつか姿を消しているという奉公先泣かせの妖怪なのだろう。

忍術に「楊枝隠れ」という術があり、
人の目を他に誘導して、
その間に忍び込むという技である。

勝手にいなくなられるより、
勝手に忍び込まれている方が良いということだろうか。


posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月02日

とりあえず、画本纂怪興(リクエスト) づるづるべったり

づるづるべったり.jpg

づるづるべったり

森島中良著『画本纂怪興(えほんさんがいきょう)』にある妖怪。

国書刊行会刊『森島中良集』から解説を引用する。

「此妖怪、極めて手なく、鼻毛は延て、読ざるに其数あざやかなり。
 一度女郎の懐にいれば、腰から下は抜作となり、
 づるづるべつたりとなるにより、其名に呼んで業を晒す化物とや云わん、馬鹿ものとやいわん。
 はるらしく鼻毛の延〔び〕た化物は傾城の手でぶちころすなり 糸瓜丈長」

手がなく、鼻毛が異様に伸びた男の下半身が、
布団と同化しているような姿で描かれており、
二羽の烏の様なものが飛んでいる。

「ずるずるべったり」には
「けじめをつけないで同じ状態を続ける」という意味がある。

「手がない」には「どうしようもない」、
「鼻毛を伸ばす」には「女に心奪われて、だらしなくなる」、
「傾城」は江戸時代までは「遊女」の別称、
「ぶちころす」は「心を奪った遊女が意のままにする」という意味を持つ。

鼻毛を伸ばすよな男は遊女が意のままにしてしまう、という意味だろう。

二羽の烏は、遊女という事から「熊野の起請文」が関係しているようだ。

熊野の起請文は、
遊女が愛を誓うと客に渡す誓約書のような物として使われており、
一枚は自分、一枚は客、一枚は熊野神社に奉納されていたようで、
約束を破ると熊野の烏が三匹死ぬといわれていた。

遊女はその職業柄から、
七十五枚破いても神罰が下らないといわれていたそうだ。
posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月01日

とりあえず、画本纂怪興(リクエスト) 引づり女

引づり女.jpg

引づり女(ひきづりおんな)

森島中良著『画本纂怪興(えほんさんがいきょう)』にある妖怪。

国書刊行会刊『森島中良集』から解説を引用する。

「尾長蛆の類にして、男を尻に敷、またある時は酢にさして飲で仕廻ふなり。
 引〔き〕ずりの歯は真白にみだれがみ亭主を尻に敷〔く〕ぞおそろし 延喜金成」

「ひきずり」には
「おしゃればかりしてろくに働かない女性」という意味もある。

「尾長蛆」は同『画本纂怪興』にある妖怪。

夫と思われる男に米を磨がせ、
自分は横になり煙管を吸っており、
着物の裾が長く伸びている姿で描かれている。

家事も何もしない女房がなる妖怪なのだろうか。
posted by 妖怪たま at 02:00 | Comment(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。