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2013年11月30日

とりあえず、画本纂怪興(リクエスト) 山水天狗

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山水天狗(やまみづてんぐ)

森島中良著『画本纂怪興(えほんさんがいきょう)』にある妖怪。

国書刊行会刊『森島中良集』から解説を引用する。

「『東鑑』に曰、
 「建治年中、南都ノ天狗一夜ノ中ニ人家千余ニ於テ『未来不』ノ三字ヲ書ス云々」
 是は夫には引替て、山・水の二字を以て忽天狗の姿を現ず。
 彼寂仙上人の画たる七天狗の一つならんかし。
 うば玉のまつくら壁におそろしく今にらく書やまみづ天狗 小手巻朝糸」

「山水天狗」とは山と水の二字を草書体で続け描きにして、
天狗の面を横から見た形にしたものである。

この「山水天狗」の横に
「久松 おそめ いろ」と書かれており、
その先に土下座する男の姿が描かれている。

「お染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみうり)」という歌舞伎の演目があるが、
関係があるのだろうか。

「東鑑」は鎌倉時代に成立した日本の歴史書のことである。。

「寂仙」は人々に菩薩と敬われた奈良中期の修験僧で、
四国一の高峰石鎚山に籠って心身を清め修行に励んだという。

また、七天狗絵の作者とされる。

「うば玉」は「烏羽玉」、黒いものに掛かる枕詞である。
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2013年11月29日

とりあえず、画本纂怪興(リクエスト) 枕探

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枕探(まくらさがし)

森島中良著『画本纂怪興(えほんさんがいきょう)』にある妖怪。

国書刊行会刊『森島中良集』から解説を引用する。

「貧の盗人根性より、恋の歌枕をさがさんと、あさましき形をあらはすなり。
 ぞつとして客も夜着をば引〔つ〕かぶる牛満(うしみつ)ごろの枕さがしに 枝柑子光成」

眠っている女性の脇にある枕と思われる物に、
細長い手が伸びて何かを探っているような姿が描かれている。

「まくらさがし」とは、
客が眠っている間に金品を奪うことの意。

名前から「枕返し」をもじった妖怪だろうか。
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2013年11月28日

とりあえず、画本纂怪興(リクエスト) 尾長蛆

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尾長蛆(おながうじ)

森島中良著『画本纂怪興(えほんさんがいきょう)』にある妖怪。

国書刊行会刊『森島中良集』から解説を引用する。

「厠に生じる。
 黒き尾を長く曳きたる蛆を以て、糞の如くぞびたらする。
 女にことに此ばけ物、一つ変じて山の神と仇名を取、はげしき形をあらわせば、其家に金玉飛入るなり。
 色々に身をば変化る物なれば昔尾張のうじの橋姫 刈穂庵丸」

黒く長い帯を引きずる女性が、井戸を覗きこんでいる姿で描かれている。

「尾長蛆」はハナアブの幼虫で、
水中に棲み、尾のような部分をシュノーケルのようにして呼吸するという蛆である。

「ひきずり」には
「おしゃればかりしてろくに働かない女性」、
「山の神」には
「女房」という意味もある。

働かない女性が女房になりしっかりすれば
「金玉飛入」
――つまり金持ちになれるという意味だろうか。

「うじの橋姫」は
「宇治の橋姫――橋の守り神であり、嫉妬深い事で知られる――」の事で、
宇治と蛆を掛けているのだろう。

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2013年11月26日

とりあえず、画本纂怪興(リクエスト) いってうら

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いってうら

森島中良著『画本纂怪興(えほんさんがいきょう)』にある妖怪。

国書刊行会刊『森島中良集』から解説を引用する。

「人間の身の皮なり。取付(とりつき)に人を悩ます。
 十文字に質やの庭の糸柳誰が身の皮か蔵へ飛〔び〕行〔く〕 菊酒壺」

「身の皮」は体につけている衣服のことで、
質屋へ行った着物が化けた妖怪だと思われる。

「取付」は「(年貢を)徴収する」という意味もあり、
「憑りつき」と掛けているのだろうと思われる。

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2013年11月25日

とりあえず、画本纂怪興(リクエスト) 後びっくり

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後びっくり(うしろびっくり)

森島中良著『画本纂怪興(えほんさんがいきょう)』にある妖怪。

国書刊行会刊『森島中良集』から解説を引用する。

「角力(すまひ)人絹川谷蔵なるものゝ妻、
 傾城高尾が死霊の為に懸る姿となりたる事、
 『伊達競阿国戯場(だてくらべおくにかぶき)』に委(くは)しく載たり。
 女の後びつくりはさてもあり、
 男の面従後背(めんじうかうはい)は取どころなくや。
 提重(さげぢう)に化〔け〕ても人のこわがるは取て喰ひの後びつくり まがき(草冠に離)唯澄』

後姿は美しいが、
顔を見たらそうでもなかったということで、
同様の妖怪に「否哉」がいる。

『伊達競阿国戯場』は、伊達藩のお家騒動に
「累伝説――醜いというだけで夫に殺され、その恨みから一族を祟ったという悲劇の女性「累」の物語――」
を組み合わせたものである。

「面従後背」は表向きでは従っていても腹の底では背反していること。

「提重」は、手軽に持ち運べるようにした重箱という意味から、
下等な遊女の事を差すという。
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2013年11月24日

とりあえず、画本纂怪興(リクエスト) 野良息子

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野良息子(のらむすこ)

森島中良著『画本纂怪興(えほんさんがいきょう)』にある妖怪。

国書刊行会刊『森島中良集』から解説を引用する。

「昔息子あり。
 親父の脚(すね)をかぢりたる報ひに依、
 火炎(ぐわえん)の猛火にむせび、
 半点ひとゑの大寒地獄に沈みしとなり。
 所謂鬼子なるべし。
 昼跡によなよな出るのら息子朝夕親のすねをかぢらん 正木飢長清」

左の二の腕に「纏」と刺青した巨大な男が草むらから現れ、
男の脛に齧り付いている姿で描かれている。

親の脛をかじっているばかりの息子がなるのだろうか。

江戸時代の火消の事を「ぐわえん」と呼んだことから、
「纏」の刺青があるのだろう。
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2013年11月23日

とりあえず、画本纂怪興(リクエスト) 大頬

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大頬(おおつら)

森島中良著『画本纂怪興(えほんさんがいきょう)』にある妖怪。

国書刊行会刊『森島中良集』から解説を引用する。

「金を活して使ふ仙術を得たる人、
 高慢の鼻高となるか、扨は此化物となる。
 口先も扨おそろしき大面のどんな人でも丸のみにせん 真竹住虎」

高慢の鼻高は「天狗」の事だろうと思われる。

巨大な面を持つ男が描かれ、
盆栽や香、小判などを差し出されているように見える。

名の通り大きな面で、偉そうな態度である。
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2013年11月22日

とりあえず、画本纂怪興(リクエスト) 三一小僧

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三一小僧(さんみちこぞう)

森島中良著『画本纂怪興(えほんさんがいきょう)』にある妖怪。

国書刊行会刊『森島中良集』から解説を引用する。

「賽の目をいからして、
 「かつぱらひかつぱらひ」とうめき渡り、
 或は、いと引入たる声音にて、泣説教を語るとなん。
 双六の筒の中よりあらわれて向ふの人を取〔ら〕んとぞする 高根雪風」

三一小僧の顔にはサイコロの一と三のような点があり、
盤双六と思われる道具と共に描かれている。

三一とは二つの賽を振った時、
三と一が出た時の呼び方である。

また、江戸時代の身分の低い武士を、
三一侍(さんぴんざむらい)
――年の扶持が三両一分であることから――
と呼び、卑しんでいたという。

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2013年11月21日

とりあえず、画本纂怪興(リクエスト) 品玉

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品玉(しなだま)

森島中良著『画本纂怪興(えほんさんがいきょう)』にある妖怪。

国書刊行会刊『森島中良集』から解説を引用する。

「往昔(そのかみ)、玉のお袋、徳利子(とくりご)を産んとして空敷(むなしく)なる。
 其亡魂(そのぼうこん)、浅草の奥山に出たるを、芥子之介といへる鳴呼(おこ)の者、
 焼鎌(やひかま)をもつて泣落せば、忽豆粒(たちまちまめつぶ)と化して失けるとなり。
 人の目を驚〔か〕してはとつくりと見届〔け〕られずはやけしの介 膝元さぐる」

「品玉」とは所謂ジャグリングのこと。

浅草の大道芸人「東芥子之助」が品玉で豆や徳利を使っていたという。

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2013年11月19日

とりあえず、子投げ婆

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子投げ婆(こなげばば)

富山県に伝わる妖怪。

夜間に椎の木の下を通ると、
老婆の姿をした妖怪が赤子を投げつけてくるといわれている。

赤子を斬ると石に変わるという。

ある剛毅な男がかまわずに老婆を斬ると、
血を流して逃げ出した。

血は男が使える屋敷の植え込みにある大穴へ続いており、
その中で貉が死んでいたという。

後に、男が失態をし、
逃げようと低い植え込みを飛び越えようとしたところ、
足を取られ、切り殺されたという。

それからこの屋敷では、
植え込みの手入れはしないようになったといわれている。

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2013年11月18日

とりあえず、饅頭喰わせ

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饅頭喰わせ(まんじゅうくわせ)

尾張国の犬山に出たという妖怪。

明和年間、毒饅頭を子供に喰わせる
「饅頭喰わせ」
が出たという。

羽黒村の和尚が道で毒饅頭を拾ったので、
役所で評定していると、
毒饅頭で子供が二人死んだと知らせがはいった。

知らせの場所へ行くと誰も死んでおらず、
誰も何も知らなかったという。

狐狸に化かされたのだといわれている。
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2013年11月17日

とりあえず、六三

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六三(ろくさん)

体の中に棲むといわれる神様で、
病を起こすといわれている。

数え年を九で割って割り切れた時は九として、
一三は足、
二六は脇、
四は腹、
五七は肩、
八は股、
九は頭におり、
そこが悪くなるという。

男性は
一が右足、
二が右脇、
五が右肩で、
女性は反対になる。

これを「六三に当たる」という。

具合が悪い所と六三に当たる場所が一緒の場合、
六三除けを行うとよくなるといわれている。

六三除けは護符を貼る、
お祓いをする、
豆腐を供えるなどがある。

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2013年11月15日

とりあえず、白髯童子

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白髯童子(しらひげどうじ)

静岡県に伝わる、神通力を持つ一本足の妖怪。

角右衛門と助右衛門が山奥で
「逃げよ逃げよ」
と声を聞き、見ると白い髯の大男を見た。

あれは「白髯童子」で、
あの声は「産土神」であると二人は思い、逃げ出した。

三日後、
角右衛門が味噌作りをしていると声を掛けられ、
見ると脛から上が見えない大男がいた。

気になった角右衛門が助右衛門の様子を見に行くと、
寝込んでおり、間もなく亡くなったという。

また、雨乞いの神であるともいわれる。

天竜区の和泉から福沢へ向かう途中の倉木山に棲む
山姥の三人の子の一人で、
神三沢――三つ森――の山主であるともいわれる。

他二人は、
龍筑坊(りゅうちくぼう)で龍灯峰、
常光坊(じょうこうぼう)で山住奥の院の山主であるといわれる。

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2013年11月14日

とりあえず、乳っこかつぎ

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乳っこかつぎ(ちちっこかつぎ)

東京都三宅島に伝わる、
山中に現れる妖怪。

肩に乳房を掛けた女性の姿をしており、
男性を化かすといわれている。

この妖怪を見て美しいと感じた時、
すでにその男性は化かされているという。

八丈島に
「てっち」
と呼ばれる老婆の妖怪や、
その他の地方に棲む山姥にも、
肩に掛けるほどの乳房を持つモノが多い。

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2013年11月12日

とりあえず、シラコビ

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白頭(しらこび)

石川県鹿島郡に伝わる妖怪。

正体は不明だが、
狐や狸の年老いたものだといわれる。

毎晩お宮に出て、
生まれたばかりの赤ん坊を串に刺して、
囲炉裏であぶる等の悪さをしたという。

見回りが打ち負かしてからは出なくなったという。

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2013年11月11日

とりあえず、にゃあにゃあ姉さん(リクエスト)

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にゃあにゃあ姉さん(にゃあにゃあねえさん)

千葉県で噂された怪人で、
JR本八幡駅周辺に現れたという。

学生たちが肉まんなどを食べていると、
それを奪い取って食べてしまうといわれる。

「にゃあにゃあ」と鳴き、
動きや仕草も猫のようである為、
「にゃあにゃあ姉さん」
と呼ばれるようになったという。

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2013年11月10日

とりあえず、撞木娘(リクエスト)

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撞木娘(しゅもくむすめ)

多田克己編国書刊行会刊『江戸妖怪かるた』の解説から引用すると
「「妖怪かるた」に必ずといってよいほど登場する化け物の筆頭であるが、
 いかなる伝承や文献にもその名をとどめていない正体不明の妖怪」
とある。

『妖怪かるた』の「う」の項目にて
「うすい峠のしゅもくむすめ」
という形で出てくる。

「碓氷峠」は群馬県と長野県の堺にある、
旧中山道の峠であり、
「撞木」は鉦を打ち鳴らすT字の棒である。

かるたには女物の着物を着た
「シュモクザメ」の様な頭をした妖怪が、
飛び出して現れるような姿で描かれている。

撞木の化けたモノとも思われるが、
飛び出て脅かしているようにも見えるので、
顔を見せて驚かす類の妖怪なのかもしれない。

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2013年11月09日

とりあえず、サエゾボン

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サエゾボン

富山県に伝わる疫病神の類。

サエゾとは腸チフスの事で、
罹ったときに坊主の様な姿で現れるといわれている。

腸チフスにかかった病人の足元に、
小さいサエゾボンがたくさん現れ、
手足を押さえ、身体を揺さぶるといわれている。

これを気力で追い払えれば、
治るという。

また、
サエゾを追い払う坊主であるともいわれる。

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2013年11月07日

とりあえず、随摩

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随摩(ずいま)

新潟県佐渡市に伝わる女の鬼。

海岸沿いに棲むといわれ、
人を攫うといわれている。

また、呉服屋が嫁入り衣装を背負っていると、
腰巻にする反物を奪っていったこともあるという。

「矢柄薬師が来るぞ」
と叫ぶと難を逃れられるといわれている。

あるとき「随摩」が雷を馬鹿にしていると、
怒った雷が山の頂を砕き、
割れた岩が海へと落ちた。

それに驚いた「随摩」は一目散に逃げ出し、
それを目撃した人が「韋駄天走りだ」と叫んだ。

それ以来、その場所は
「随摩の韋駄天走り」
と呼ばれるようになったという。

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2013年11月06日

とりあえず、鍋かつぎ

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鍋かつぎ(なべかつぎ)

兵庫県加東市に伝わる怪異で、
「鍋被り(なべかぶり)」とも呼ばれる。

頭に鍋を被せたように目の前が真っ暗になる怪異であり、
狸の仕業であるといわれる。

昭和初期まであったという。

「かつぎ」は
「かつぐ」――「かづく」とも――
であり、「頭に被せる」という意味である。
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