
荼枳尼天(だきにてん)
「貴狐天王(きこてんのう)」
「辰狐王菩薩(しんこおうぼさつ)」
とも呼ばれる神で、
密教の一派、真言立川流の本尊でもある。
人の死を六か月前に知ることが出来、
その心臓を喰らうといわれている。
弁財天の眷属の一つともいわれる。
「平清盛」が狩りの途中に
「貴狐天王」と出会い、
弁財天の加護で財を得るために、
荼枳尼天の修法を行うようになったと『源平盛衰記』にある。
インド神話の「カーリー女神」の眷属である
「ダーキニー――空を歩く者の意――」
を由来とする。
人肉を喰らい、踊ながら空を舞うといわれる。
日本に渡り「荼枳尼天」となり、
白狐に乗った女の姿で描かれるようになったという。
後に日本では稲荷と習合、
荼枳尼の概念を含んだ稲荷信仰が全国に広まったといわれる。