
藤内狐(とうないぎつね)
鳥取県米子市の戸上山に棲んでいた化け狐で、
「七変化の玉」
で人を化かしていたという。
あるとき、両足院の和尚が、
京都の稲荷大明神の使いのふりをして、
騙して奪い、化けれなくした。
騙されたと気が付いた「藤内狐」は
仲間の変化の玉を借りて、
和尚を化かして「七変化の玉」を奪い返したという。
その後、「藤内狐」がある馬子を化かそうとしたところ、
逆に化かされ、尻を焼かれたという。
もう人を化かさないと約束して戸上山に帰った「藤内狐」は、
下を流れる法隆寺川に尻を付けて癒したといわれ、
それからその川の別名を
「尻焼川」
と呼ぶようになったという。