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2013年10月31日

とりあえず、蛇蛸

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蛇蛸(へびだこ)

北九州等の海岸に住む人々が目撃するという、
蛇が蛸に変化するという怪異。

蛇が水際でもがいていたり、
水際の岩で尾が裂けたりしているうちに、
蛸に変化しているという。

足の数が七つであったり、
頭の形が普通の蛸と異なる等といわれる。

蛸になってもすぐ死ぬともいわれている。

福井県では、蛇蛸だと知らずにそれを食べた女性が妊娠し、
夢の中のお告げで、
法華経を聴いて蛸に転生した蛇であると知ったという。

生まれてきた子供は高僧になったといわれる。

蛸が海蛇に擬態するという事は現実にあるが、
何かしら関係があるのだろうか。

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2013年10月29日

とりあえず、モウミ

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モウミ

青森県に伝わる妖怪。

八甲田山や岩木山に棲むといわれており、
怪異を起こすと人々から恐れられているという。

水の中に棲み、雨風を起こしては遺体を奪うといわれている。

奪った遺体をどうするのかは不明。

「火車」か「魍魎」の類か。

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2013年10月26日

とりあえず、視目嗅鼻

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視目嗅鼻(みるめかぐはな)

閻魔庁の「閻魔大王」の人頭幢(にんずどう)のこと。

人頭幢とは、
人の頭の付いた杖のことで、
「視目嗅鼻」は、男女の顔を載せたハタホコである。

「閻魔大王」は、
罪の重さをはかる天秤や
生前の姿を映す浄玻璃鏡、
「視目嗅鼻」によって亡者の善悪を見極めるという。

「見る目」が男、
「嗅ぐ鼻」が女で、
亡者を見て、臭いを嗅いで、
善悪を判断するという。

年越しの夜に現世にも出没する事もあったというが、
悪鬼として伝わっており、
人を攫い喰らったといわれている。

「閻魔大王」の原点とされる
「焔摩天」の持つ人頭幢が「視目嗅鼻」の原点といわれている。

「焔摩天」の人頭幢は、
亡者が正しいことを言えば笑い、
嘘を言えば険しい顔をするという。

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2013年10月23日

とりあえず、キミテズリ

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キミテズリ・君手摩

沖縄県に伝わる神様で、
琉球王国の守護神であったといわれる。

琉球王国の国王が新たに即位するときに、
安須森御岳(あすむいうたき)から現れるという。

その後、
クボウ御嶽、
斎場御嶽、
藪薩御嶽、
雨つづ天つづ御嶽、
クボー御嶽、
首里真玉森御岳の順に巡り、
各御嶽の神々の力を集め、
最高神女である
「聞得大君」に依り憑き、
新しい国王の前に一度だけ現れ、
徳を授けるという。

この神が現れる前に、
国頭の安須森に、
色鮮やかな涼傘「アヲリ」が出たという。

そのためか、
安須森は別名「アヲリ岳」と呼ばれるという。

沖縄の最高神
「キンマモン」
の異名ともいわれている。

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とりあえず、キンマモン

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キンマモン・君真物

沖縄県に伝わる神様で、
琉球神道の最高神であり
「最高の精霊」
という意味を持つ。

常世の国である
「ニライカナイ」
からやって来るといわれている。

海底を宮とし、
毎月現れて託宣するともいわれる。

この神には陰陽があり、
天より現れるのは
「キライカナイノキンマモン」で、
海より現れるのは
「オホツカケラクノキンマモン」
と呼ぶという。

彼方より時を定めてやって来る
「マレビト神」
であるともいわれ、
女性に憑依して人々の前に現れたこともあるという。

琉球王国の守護神
「キミテズリ」
は「キンマモン」の異名ともいわれている。

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2013年10月22日

とりあえず、神マヤー(リクエスト)

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神マヤー(かみまやー)

比嘉涼子著『沖縄マジムン図鑑』に紹介されている、
沖縄県に数百年居続けるという猫の神様。

「マヤー」とは「猫」のこと。

猫の姿をしており、
とても用心深く、
恥ずかしがり屋で、
世話好きだといわれ、
満月の夜に現れて深い知識を授けてくれるという。

「神マヤー」に逢えば、家が繁栄するという。

『沖縄マジムン図鑑』以外で
「神マヤー」の記述が見つからなかった為、
それ以外の詳しいことはわからなかった。

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2013年10月21日

とりあえず、片足ピンザ(リクエスト)

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片足ピンザ(かたあしぴんざ)

沖縄県宮古島に伝わる妖怪。

「ピンザ」とは「山羊」の事で、
夜間の通行人もしくは車の後を、
一本足もしくは三本足の山羊が追いかけてくるといわれている。

足を無くした山羊が魔物(まじむん)となったもので、
交通事故によって失った、
食用の為足を一本切ったところで逃げ出した、
飛び跳ねていて一本足を折った、
等と様々にいわれる。

この妖怪に頭上を越されると、
人だと魂を取られて死んでしまう、
車だと交通事故に遭う、
といわれている。

背中に抱きついて驚かすだけだともいわれている。

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2013年10月19日

とりあえず、社日様

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社日様(しゃにちさま)

田の神であり、保食神であるともいわれている。

春分秋分に最も近い戌の日である
「社日」
は雑節の一つで、
春の社日は
「春社(しゅんしゃ)」
秋の社日は
「秋社(しゅうしゃ)」
と呼ぶ。

「社日様」が
「春社」に天から田へ下りてきて
「秋社」に田から天へ上るという。

大食漢なので、
長い間田にいると食べられて不作になってしまう為、
「春社」と「秋社」の間が短い方が豊作になるといわれている。

近畿、中国地方では
五角形の石塔で祀られている所が多く、
正面に「天照大神」、
時計回りに
「大巳貴神」
「小名彦命」
「埴安媛命」
「倉稲魂命」
と刻まれている。

「春社」には仕事を休み、
土をいじらず、
「社日様」に供え物をして祭りを行うという。

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2013年10月17日

とりあえず、四時婆

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四時婆(よじばばあ)

学校のトイレに出るという老婆の妖怪。

四時にトイレに入ると現れ、
閉じ込めるとか、
襲われる、
金縛り、
連れ去られる等といわれる。

「死」をイメージする「四」が繰り返される、
四月四日、四時四十四分四十四秒、
四番目のトイレを四回ノックすると現れるともいわれている。

三時に出るのは「三時婆」、
十二時に出るのは「十二時婆」とも呼ばれる。

「四時婆」は異次元である「四次元」に棲んでいるともいわれ、
「四次元婆」とも呼ばれる。

「赤い紙はいらんか」と尋ねてくる
「赤い紙青い紙」が融合した話もある。

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2013年10月15日

とりあえず、荼枳尼天・貴狐天王・辰狐王菩薩(リクエスト)

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荼枳尼天(だきにてん)

「貴狐天王(きこてんのう)」
「辰狐王菩薩(しんこおうぼさつ)」
とも呼ばれる神で、
密教の一派、真言立川流の本尊でもある。

人の死を六か月前に知ることが出来、
その心臓を喰らうといわれている。

弁財天の眷属の一つともいわれる。

「平清盛」が狩りの途中に
「貴狐天王」と出会い、
弁財天の加護で財を得るために、
荼枳尼天の修法を行うようになったと『源平盛衰記』にある。

インド神話の「カーリー女神」の眷属である
「ダーキニー――空を歩く者の意――」
を由来とする。

人肉を喰らい、踊ながら空を舞うといわれる。

日本に渡り「荼枳尼天」となり、
白狐に乗った女の姿で描かれるようになったという。

後に日本では稲荷と習合、
荼枳尼の概念を含んだ稲荷信仰が全国に広まったといわれる。

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2013年10月14日

とりあえず、鬼娘(リクエスト)

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鬼娘(おにむすめ)

黄表紙
『古々路の鬼(こころのおに)』
『鬼の趣向草(おにのしこぐさ)』
等で描かれる妖怪。

安永七年、
本所回向院で信濃国善光寺阿弥陀如来の出開帳が行われ、
その興業の一つである
「鬼娘」
という見世物にて登場した
「人間」
である。

頭に角の様な瘤を持つ女性が、
恐ろしい顔を見せるだけという見世物であったが、
大変評判となり、
偽物まで出るほどであったという。

見世物「鬼娘」が無くなった後でも、
多くの本が刊行されたために、
「鬼娘」は多くの人に知られる存在となったという。

黄表紙の「鬼娘」たちは美しい着物で着飾ったり、
恋をしたり、駆け落ちをしたりと大活躍である。

人間の妬みから生まれた
本物の「鬼」に恐れをなして逃げるという話もあるように、
「鬼」としての力はないようだ。

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2013年10月13日

とりあえず、サンジャクゴロシ

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サンジャクゴロシ

山梨県北杜市に伝わる蛇の妖怪。

南アルプス山中に棲んでいるという。

緑色をしており、
一尺センチ程の大きさで、
噛まれると三尺歩くことも出来ぬまま死ぬといわれている。

同種の妖怪に
「ヒバカリ」
「ヒカギリ」
「七歩蛇」
などがいる。

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2013年10月12日

とりあえず、ヒカギリ

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ヒカギリ

徳島県三好市に伝わる妖怪。

山神や水神が蛇に変化した姿だといわれ、
首に輪を持つという。

噛まれればその日限りの命だといわれる。

執念深く、
この妖怪が仕留めた雉を横取りしたところ、
家まで追いかけてきたという。

同種の妖怪に
「ヒバカリ」
「サンジャクゴロシ」
「七歩蛇」
などがいる。

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2013年10月11日

とりあえず、ヒバカリ

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ヒバカリ

愛知県南設楽郡長篠村
――現在の新城市に伝わる妖怪。

赤い色をした小さい蛇で、
噛まれれば、
朝なら晩に、
晩なら朝には死ぬといわれている。

実在の蛇である「ヒバカリ」は無毒であるが、
上記のように考えられていたことから、
そう名付けられたという。

同種の妖怪に
「ヒカギリ」
「サンジャクゴロシ」
「七歩蛇」
などがいる。

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2013年10月10日

とりあえず、状探し

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状探し(じょうさがし)

愛媛県温泉群重信町
――現在の東温市に伝わる、
小雨の降る晩に出るという怪火。

松山の武家屋敷にて務めていた中間が、
主人より急ぎの状を頼まれたが、
その森にてその状を無くしてしまい、
探し続けたがそのまま死んでしまったという。

中間の執念は怪火となり、
提灯をかざして探し続けているように現れる様になったという。

明治まではよく見られたというが、
大正初期にはもう目撃されることも少なくなったという。

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2013年10月08日

とりあえず、しろうずま

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しろうずま

香川県綾歌郡綾上町
――現在の綾川町の牛川に伝わる妖怪。

白い石の様な姿をしており、
畑に積んである藁などを取り除くと、
そこにいるという。

棒などで叩こうとするとどんどん転がり、
気が付くと遠くの山の中まで連れて行かれてしまうという。

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2013年10月07日

とりあえず、とうせん坊

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とうせん坊(とうせんぼう)

岩手県に伝わる怪異で、
福井県の東尋坊伝説の一つ。

岩手県の寺院に「宗元」という僧侶がいた。

愚鈍だと皆から馬鹿にされ悩み続けていた彼は、
力が欲しいと願掛けをした。

望み通り強大な力を授かった「宗元」は
暴力により、悪事を働くようになった。

国を追われ、放浪の後に越前国に居つき
「とうせん坊」
と名乗って、そこでも悪事を働いたという。

困った人々は一計を案じ、
彼を酒盛りに誘った。

場所は「東尋坊」の断崖絶壁の上で、
酔いつぶれた彼を突き落として殺したという。

殺された「とうせん坊」の亡霊は吹き荒れる海風となり、
毎年の突き落とされたその日になると、
近くを通る船に災いを為すようになったという。
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2013年10月06日

とりあえず、藤内狐

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藤内狐(とうないぎつね)

鳥取県米子市の戸上山に棲んでいた化け狐で、
「七変化の玉」
で人を化かしていたという。

あるとき、両足院の和尚が、
京都の稲荷大明神の使いのふりをして、
騙して奪い、化けれなくした。

騙されたと気が付いた「藤内狐」は
仲間の変化の玉を借りて、
和尚を化かして「七変化の玉」を奪い返したという。

その後、「藤内狐」がある馬子を化かそうとしたところ、
逆に化かされ、尻を焼かれたという。

もう人を化かさないと約束して戸上山に帰った「藤内狐」は、
下を流れる法隆寺川に尻を付けて癒したといわれ、
それからその川の別名を
「尻焼川」
と呼ぶようになったという。

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2013年10月04日

とりあえず、ゴンゴ

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ゴンゴ

岡山県真庭郡湯原町
――現在の真庭市に伝わる河童で
「ゴンゴージ」
とも呼ばれる。

子供の様な姿で頭に皿がある等、
他の地域に伝わる河童と同じような姿をしており、
手を自由に伸びるといわれている。

赤子淵と呼ばれる場所に棲んでおり、
夜中に近くを通ると赤子の鳴き声が聞こえるという。

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2013年10月03日

とりあえず、いなぶらさん

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いなぶらさん

静岡県熱海市に伝わる妖怪。

晩秋から初冬にかけて海上から吹き付ける冷たい風雨を
「ナライシブタ」と呼び、
それが吹く頃、
神社下の御浜を通る人を攫い、
隠すという。

「いなぶら」は「稲叢(いなむら)」の事で、
名の通り稲叢のような姿をしており、
覆いかぶさってくるといわれる。

急いで逃げれば急いで追ってきて、
立ち止まれば立ち止まるという。

目撃した人も多いといわれ、
近くの家に逃げ込んで助かった人もいるという。

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