
おもやの源助(おもやのげんすけ)
新潟県では狸を「貉」と呼ばれる。
その佐渡に伝わる佐渡貉の親分
「二ツ岩団三郎」
の四天王であるともいわれ、
「源助大明神」
とも呼ばれる。
あるとき、
真野町新町
――現在の佐渡市で酒造業をしていた
重屋(おもや)山本半右衛門家の杜氏が酒造に入った際に、
思わず憑いてしまったことがあり、
主人の怒りを買ってしまった。
源助は主人に謝罪し、
杜氏を元に戻し、屋敷の守護を約束したという。
その後、
ある大盗賊が盗みに入ったが一晩中人影が見え、咳払いが聞こえ、
何も盗ることが出来なかったと、
捕まえられた時に語ったという。
山本家に祀られていたが、
昭和に新町大神宮の向かって左側に、
石の祠を造り、
そこで祀られるようになったという。